便潜血検査で引っかかったら?

 

☆ そもそも便潜血(べんせんけつ)検査って?#


便潜血検査とは便の中に血液があるか調べる検査です。普通は便の中に血液は混ざっていないため陰性(-)ですが、血液があると陽性(+)になります。主に大腸がん検診として行われており、大腸がんの死亡率を低下させる科学的な根拠(エビデンス)があります。
 

☆ 便潜血検査で引っかかったら?#


便潜血検査で陽性(+)と診断された方は精密検査を受けましょう。精密検査は主に大腸内視鏡が行われます。大腸内視鏡と聞くと、「大変そう」、「痛そう」などのイメージがあるかと思いますが、当院での大腸内視鏡検査は、、最新の送水装置を利用したサブマリン挿入法と、CO2送気(腸管からの吸収が早いため、お腹が張りにくい)を使用しており、苦痛が少なく快適に検査を受けられます。また熟練した医師が検査を担当しますので、正確な診断が行われます。検査の時に、その場でポリープ切除が可能です。
 

☆ 約4割の方が精密検査を受けていない?#


大腸がん検診での便潜血検査は、陽性の方の精密検査受診率が約6割と言われています。他のがん検診の場合、精密検査受診率は約8割ですので、大腸がん検診は精密検査受診率が低く、問題となっています。「痔があるからそのせいだ」、「生理中だった」、「以前も引っかかって精密検査を受けたが問題なかった」などの理由で精密検査を受けない方がいますが、これらの理由は大腸に問題が無い事の根拠にはなりません。痔があっても精密検査は推奨されます。生理中だった場合は再検査が検討されます。以前精密検査を受けられた方は、いつ頃受けたかによっても方針が変わってきます。精密検査をするかどうかはケースバイケースの事もあります。迷われている場合や、分からない場合、ご自身で判断されずに、医師と相談する事をお勧めします。
 

☆ どんな病気が考えられますか? #


便潜血検査 病気について、大腸がん、大腸ポリープ、大腸憩室、痔、腸炎などが考えられます。大腸がんに関しては、精密検査を受けた方の約3%に見つかっています。あまり高い確率ではないと感じるかもしれませんが、大腸がんは命に関わる病気です。一方で、早い段階で見つかれば、内視鏡治療で根治する事も可能です。手遅れになる前に精密検査を受けましょう!